『夕食に勝るごちそう!?』
ペンネーム:Eビーンズ
家族で食卓を囲んでの楽しい夕食のひととき。
子どもたちもクラブやゲームのことなどを楽しそうに話して聞かせてくれていた。そんな和やかな雰囲気の中で私もついつい、
私「ねぇあなた、Aさんってやっぱりすてき。判断力があって優しくて、よく気が利いてそれでいて謙虚…」
夫「そうだね」
夫は温かくうなずきながら微笑んでくれた。
私は職場の先輩Aさんをとても尊敬していて、自分はまだまだだなぁ、努力が足りないなぁと少々落ち込み気味だった。夫の微笑みはそんな私を包み込んでくれるようだった。
すると、小学一年生の末娘が口に含んだハンバーグをゴクンと飲み込んで、
娘「ママもステキだよ」
そのまなざしは優しさに満ちていて、私の目頭は思わず熱くなり、味噌汁をすすりながら涙がこぼれてきた。
娘「ごちそうさまでした」 食器を片付けに私の背後に来た娘は、私の頭を数回なでてから子ども部屋へと走っていった。
私の何気ないつぶやきに対しての家族のさりげない一言や仕草に込められた思いやりの心。
落ち込んでいた私の心がどれ程軽くなり、癒されたことか…。
「明日も頑張ろう!」と、夕食の後片付けをしながら心が弾んだ。
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